
ちょっと神秘的で怖いイメージもある「よげん」ですが、「よげん」には「預言」と「予言」があるということをご存知でしょうか。
しかもこの2つ、意味がまったく違うのです。
この記事では、知っているようで知らない預言と予言の違いについてまとめました。
預言とは?
預言とは「神様から預けられた言葉、またはその言葉を伝えること」です。
つまり「神様からのお告げ」が預言ということになります。
預言は、ユダヤ教やキリスト教、イスラム教など宗教が関係する場面でのみ使われます。
有名なのは、モーセやヨハネなどによる預言です。
預言は神様の言葉なので、語る本人の主観や感情を入れてはならないことになっています。
また、その内容は未来のことに限らず、人々に対する警告や励ましであることも多いようです。
予言とは?
予言は「未来の出来事について語ること」です。
未来に関することなら何でも「予言」なので、宗教的ではない場面でもよく使われます。
日本ではノストラダムスが予言者として有名ですが、彼の残した4行詩が本当に未来の出来事を予言したものであるかどうかは「疑わしい」とされています。
予言の内容は、未来の出来事に限られます。
ただし、出来事が起きた後に捏造された予言(事後予言)や、予言者本人が予言通りの行動をすること(自己成就予言)は、当然のことながら予言に含まれません。
なお、予言者は人でなくても良いようです。
サッカーの勝敗を予言するタコの「パウル」くんは記憶に新しいですが、江戸時代後期には予言をする「件(くだん: 人と牛が合わさったような姿の怪物)」があちこちで目撃されたそうです。
預言と予言の違い
預言は神様の言葉で、宗教的な場面でのみ使用されます。
預言者の主観や感情を含むことは許されません。
預言の内容は未来のことだけではなく、その時の人々に対する警告や励ましの場合もあります。
予言は未来の出来事を語ることで、あらゆる場面で使われる可能性があります。
内容は、未来のことに限られます。
動物や怪物でも予言者になれます。
まとめ
- 預言は神様から預けられた言葉。内容は未来のことでなくても良い。
- 予言は未来の出来事を語ること。タコや怪物でも予言者になることができる。
「預言」は信じたり心のよりどころにしたりしても良いかもしれませんが、「予言」に振り回されるのは良くないでしょう。
「予言」については「そういう可能性もあるね」くらいに留めておくのが、ちょうどよいのかもしれません。