漢字

住むと棲むの違い・意味と使い分け

住む・棲む

「くらす、生活する」という意味で「すむ」を使う場合、多くの方は「住む」という漢字を思い浮かべると思います。

しかし、「すむ」には「棲む」という漢字を使うこともあります。

「住む」と「棲む」には、どのような違いがあるのでしょうか。

この記事では、ふだん使う機会が少ないけれど、知っていると簡単に使い分けることができる「住む」と「棲む」の違いについて調べました。

住むの意味・使い方

「住む」は、「人が、ある場所にとどまって生活すること」です。

ポイントは主語の「人」です。

「住む」の主語は、「人」であることが原則なのです。

また、「ある場所にいる」だけでは「住む」とはいえません。

「住む」という言葉を使うためには、一定の場所にとどまり、生活を送ることまで求められます。

例文の二つ目を読むと、そのことがよくわかります。

  • 仕事を退職したら、田舎に住むつもりだ。
  • この家には30年前からだれも住んでいないが、縁者が定期的に掃除に来ているらしい。

掃除に来ているだけでは「住んでいる」とはいえません。

棲むの意味・使い方

「棲む」は、「動物が、巣を作って生活していること」です。

「棲む」の主語は「人・人間」ではなく「動物」なのですね。

ファンタジー小説などでは、妖精などが主語になっていることもあります。

  • 縁の下に、アライグマが棲みついている。
  • あの森には、妖精が棲んでいるらしい。

住むと棲むの違いは?

「住む」は「人がその場でくらすこと」で、「棲む」は「人以外の生き物がくらしていること」です。

使い分けのポイントは、主語が「人」かそれ以外か、という点にあります。

通常、「住む」という言葉は人に対して使うので、日常会話やメールなどでは「住む」を使えばよいことが多いです。

しかし、動物に対して使う場合、あるいは人以外のものが登場する物語では、「棲む」を使うのがふさわしいこともあります。

ただし、「棲む」は常用漢字ではないので、よほど意識的に人以外のものがくらしていることを強調したい時ではない限り、「住む」を使っても間違いとはいえません。

なお、「棲む」のほか、「栖む」も同じ意味で使われます。

「栖む」も常用漢字ではないので、「住む」を使えば大丈夫です。

まとめ

まとめ
  • 「住む」は、人がとどまり生活すること。
  • 「棲む」は、人以外のものが生活すること。

公的文書などでは、主語が人でも人以外でも、常用漢字である「住む」を使えば大丈夫です。

しかし、微妙なニュアンスを伝えたい場合は意識して「棲む」を使うと、一目置かれるかもしれませんよ。