
「災害被災地の方たちや、紛争地の子どもたちのために役立つことをしたい!」と考えた時に、まず思い浮かぶのは「寄付」や「募金」、「義援金」と言ったものではないでしょうか?
しかしこの3つは意味が微妙に違うだけではなく、使われ方も異なるのです。
そこでこの記事では、知っておいて損はない「寄付」「募金」「義援金」の違いについてまとめました。
寄付とは?
寄付とは「公共事業を行っている団体や寺社などにお金や物を贈ること」です。
多くの方が利用しているふるさと納税も寄付にあたります。
「寄付」は「寄附」と表記されることもありますが、大きな違いはないようです。
「付」は常用漢字なので、新聞などでは「寄付」とされることが多いですが、法令や公用文では旧字体である「附」が使われることが多いようです。
募金とは?
募金は「お金を募って集めること」です。
寄付はお金などを贈る側の言葉ですが、募金はお金を募る側の言葉ということになります。
もっとも、寄付と募金の使い分けはあいまいで、「募金する」は「寄付する」とほとんど同じ意味で使われています。
義援金とは?
義援金は「地震や台風などの災害などで被災した人たちや被災地を支援するために寄付する金銭のこと」です。
「寄付」と「募金」は行為ですが、「義援金」は金銭そのものを指すのですね。
ちなみに、各種義援金の窓口となっているのは、日本赤十字社や赤い羽根共同募金、政府に設置されている義援金受付窓口などです。
寄付・募金・義援金の違い
寄付と募金はほぼ同じ意味で使われており、公共事業などを行っている団体などに金銭などを贈る行為のことです。
ちなみに、寄付・募金で集まった金銭のことを「支援金」と呼ぶことがあります。
支援金は日本財団によると、
あなたが応援した団体、関心がある分野の団体を自分で選んで寄付し、被災地の支援に役立ててもらうお金
とされています。
一方で義援金は、日本財団によると「被災者の方々へ、お悔やみや応援の気持ちを込めて贈るお金」とされています。
つまり、支援金(寄付・募金)は、「被災地などで活動する団体を支援する金銭」で、義援金は「被災者・被災地にダイレクトに渡される金銭」ということができます。
なお、支援金は被災地で人道支援などをする団体に届けられるものなので、寄付をすれば比較的早く活用されます。
一方で、義援金は被災した人たちに公平に分配する必要があるので、活用されるまでに時間がかかることが多いです。
そのため、「災害発生直後は義援金よりも支援金のほうが必要だ」との声もよく聞かれます。
まとめ
- 寄付は、公共事業などを行っている団体などに金銭を贈る行為。
- 募金は、お金を集う行為。寄付とほぼ同じ意味として使われている。寄付・募金をあわせて「支援金」と呼ぶ。
- 義援金は、被災者や被災地を支援するために贈る金銭。
寄付・募金は支援を届けるためのもの、義援金は金銭を届けるもの、とおぼえておきましょう。