
災害が起こりそうな時に出される避難に関する情報。
種類がたくさんあってわかりにくいですよね。
そこでこの記事では、避難に関する用語である避難勧告・避難指示・避難命令の違いと、その緊急性についてまとめました。
避難勧告とは?
避難勧告は市町村が発令するもので、「災害による被害可能性が高いエリアの住人に対して避難をうながすための情報」です。
すぐに危険が発生するレベルではありませんが、「できれば避難をおすすめします」という感じのお知らせといえます。
ちなみに、避難勧告より緊急性の低い「避難準備・高齢者等避難開始」というものがあります。
こちらも市町村から発令されるもので、一般家庭には避難の準備を、そして避難に時間のかかる高齢者や幼い子供のいる家庭には積極的な避難をうながします。
避難指示とは?
避難指示は、避難勧告より緊急性の高いもので、災害で人的被害が拡大する可能性が非常に大きいと予測される場合に市町村から発令されます。
避難指示が出た場合には、全員が安全な場所へ避難することが求められます。
なお、「避難指示」という文言だけでは緊急性が伝わりにくい、ということで、2016年からは「避難指示(緊急)」という表記になっています。
避難命令とは?
避難命令は、言葉として聞くことはあるかもしれませんが、日本の法律上存在しないものです。
法的拘束力をもって人の自由を奪う、という点が日本の法律になじまないからでしょう。
とはいえ、緊急時の防災無線では使われることがあるようです(例:東日本大震災で大津波警報が出された一部エリアなど)。
命令に従わなくても罰せられることはありませんが、後から悔やむことのないようにしましょう。
避難勧告・避難指示・避難命令の違い
避難勧告も避難指示も、市町村が発令する避難情報です。
避難指示は、2016年からは「避難指示(緊急)」と表されるようになっています。
市町村が発令する避難情報としては、ほかに「避難準備・高齢者等避難開始」があり、緊急度は「避難準備・高齢者等避難開始」<「避難勧告」<「避難指示(緊急)」の順に高くなります。
避難命令は、法律上存在しない言葉です。
ただし、非常に大きな災害が発生した際に使われたことはあります。
まとめ
- 避難勧告は、災害による被害可能性が高いエリアの住人に対して避難をうながす情報。できれば避難したほうが良い。
- 避難指示(緊急)は、災害で人的被害が拡大する可能性が非常に大きいと予測される場合に発令される情報。全員が安全な場所へ避難することが求められる。
- 避難命令は、存在しない。
避難に関する情報は、緊急性の低いレベルから発表されるとは限りません。
いきなり「避難指示(緊急)」が発令されることもあるので、日頃から備えをしておきましょう。